新型肺炎コロナウイルスの感染拡大防止のため、台湾のマスクの在庫管理が神対応と称賛されています。その対策の鍵を握っているのは天才プログラマーのオードリー・タン(唐鳳)氏です。
世界的に認知されている台湾のデジタル担当政務委員(大臣)でありトランスジェンダーであるオードリーとはどういう人なのか探ってみました。
オードリー・タン(唐鳳)のプロフィール
名前 |
唐 鳳 (とう ほう、タン・フォン) Audrey Tang(オードリー・タン) |
生年月日 | 1981年4月18日 |
年齢 | 39歳 |
出身地 |
中華民国 台北市 |
身長 | 180cm |
職業 | フリーソフトウエアプログラマー 政務委員(デジタル担当) |
IQ | 180 |
オードリー・タンの神対応の内容とは
- 台湾中の各薬局のマスク在庫状況のデータ「マスク在庫マップ」を公開しました。台湾中の薬局情報がマップ上に表示され、三角形のアイコンをクリックすると、現時点での成人用マスクと子ども用マスクの在庫数が表示されます。購入希望者は、マスクを求めて薬局を回るも、在庫がなくてがっかり…という徒労感を味わうことなく、在庫のある薬局を効率的に目指すことができます。
- 「新型肺炎情報LINEボット(疾管家)」や、iPhoneのSiriに聞くだけで一番近いマスク在庫ありの薬局を教えてくれるなどのプログラムを公開
- 健康保険証のシステムを利用し「マスク購入の実名制」を導入。
- 市民はマスクを買う際に保険証を持って買わなければならず、IDカード(身分證)のナンバーによる購入ルールも設定し、月水金は身分證の末尾が奇数の人が購入可能で、火木土は末尾が偶数の人、日曜は無制限といった分け方をすることで、買い占めを防いでいます。
- マスクの持ち出し・転売を禁止する
- 薬局にあるマスクのデータをインターネット上に公開する
- マスクの購入を実名制にする
- 1人あたり1週間で2枚までの購入に制限する
- デマの情報を信じないよう注意喚起のメールを配信する
- バスやタクシー運転手など必要な人に行きわたるよう優先的に届くよう情報を発信する
- ダイヤモンドプリンセスの乗客の下船してから訪れた場所を公開する
オードリー・タンの経歴
2016年9月、蔡英文総統の下で史上最年少(当時35歳)、中卒の人として初、そしてトランスジェンダー(MTF)としても初の台湾の閣僚になり、同時に、世界初のトランスジェンダーの閣僚となりました。
新聞記者出身の両親のもとに生まれ、IQ180と天才級の頭脳を持ち、8歳からコンピュータプログラミングに関心を持ち、あまりにも早熟だったため、かえって学校に適応できず(「お前さえいなければトップなのに」と殴られたそうです)、14歳の時に中学校を離れ、独学を選択、わずか15歳で起業し、プログラミング言語「Perl(パール)」など世界的に使われているオープンソースのプラグラミング言語の発展に寄与したことで、IT産業では誰もが注目する天才として認められました。その後、台湾内外のIT企業の顧問として活動し、米アップル社のコンサルタントとしても働いています。タン氏は米国の外交政策研究季刊誌『Foreign Policy』で「世界の頭脳100」に選出されています。
タン氏は20歳の頃、男性ホルモンの濃度を検査して、だいたい男女の中間だと判明したそうです。両親が『男性はこう、女性はこうあるべき』という教育をしなかったので、性別に関して特定の認識がありませんでした。12歳のころに出合ったインターネットの世界でも、性別について名乗る必要も聞かれることもありませんでした。10代で男性の、20代で女性の思春期も経験し、自分が男性か女性のどちらかに属する存在だとは思っていないとのこと。
2005年、24歳のときに両親の応援のもとで性別適合手術を受け、名前も唐宗漢から唐鳳に変更(「性別は流動的なもの」として中性的な名前に変えたそうです)、ブログ上でカミングアウトしました。
IT大臣に任命された際、台湾の行政院(内閣)に出した身上書の性別欄には「無」と書いたそうです。
トランスジェンダー(Xジェンダー)であることで「物事を考えるときに男女という枠にとらわれずにいられるから、大半の人よりも自由度が高い」まT、「すべての立場の人たちに寄り添えるという良さもあります」とタン氏は言っています。
まとめ
トランスジェンダーのオードリータンさんは、閣僚に入る時に性別はなしと記入しています。男性から女性に性転換したのですが、もともと自信を女性として認識していたオードリータンはいまは心も落ち着いているようです。台湾ではなくてはならないIT担当の一人として、世界の平和のためにも今後の活躍を期待します。